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腸内細菌研究者がお届けする『腸』役立つ健康メソッド

オリゴ糖の定義と善玉菌のエサとなるための条件

オリゴ糖の定義と善玉菌のエサとなるための条件

腸内環境を整えるためには「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を意識して摂取することが重要です。

 

プロバイオティクスとは、「腸内フローラ(腸内細菌全体)のバランスを改善することによって宿主(人や動物)の健康に好影響を与える生きた微生物」と定義されています。つまり、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などの善玉菌のことです。これらはヨーグルトや発酵食品に多く含まれます。

 

一方、プレバイオティクスとは「大腸内の特定の細菌の増殖および活性を選択的に変化させることにより、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分」と定義されます。表現が難しいですが、要は「善玉菌のエサ」のことです。これには野菜や果物に含まれる食物繊維やオリゴ糖が該当します。

 

ここでは、プレバイオティクスの中でも特にオリゴ糖に焦点を当てて解説していきます。またオリゴ糖を大腸まで届けるための重要なポイントについても述べていきます。腸内環境を整える上で重要な食品成分であるオリゴ糖について理解を深めていきましょう。

 

オリゴ糖の定義

オリゴ糖は英語で「oligosaccharide」といいます。「oligo」は「少ない」という意味です。また「saccharide」は「糖」という意味です。つまり、オリゴ糖とは本来「少ない糖」という意味を表します。

 

「少ない糖」とは、いったいどういうことでしょうか? これを理解するために、糖の化学構造について解説していきます。

 

糖の化学構造

体のエネルギーになる糖質としてブドウ糖があります。これは別名グルコースともいいます。また果物には果糖(フルクトース)という糖質が含まれます。さらに乳製品や海藻にはガラクトースと呼ばれる糖質が含まれることがあります。

 

これらは単糖と呼ばれ、以下の化学構造で表されます。

 

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私たちが日常的に使う砂糖の主成分はショ糖(スクロース)という糖質です。また牛乳には乳糖(ラクトース)という糖質が含まれています。これらは二糖類と呼ばれ、以下の化学構造で表されます。

 

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この図からわかる通り、二糖類は単糖が2個繋がった化学構造をしています。

 

同様に、三糖類になると単糖が3個繋がります。植物の細胞壁を構成するセルロースやジャガイモなどに大量に含まれるデンプンは、グルコースが多数繋がっているので多糖類と呼ばれます。

 

話はオリゴ糖に戻りますが、オリゴ糖は本来「少ない糖」という意味です。「少ない」というのは「糖の数が少ない」という意味なのです。具体的には「単糖が2〜10個程度繋がったもの」がオリゴ糖に該当します。

 

ただ、オリゴ糖の定義は明確に定まっていません。そのため、書籍によっては「単糖が3〜9個繋がったもの」や「単糖が2〜9個繋がったもの」と記載されている場合があります。厳密に定義されていないため、「2〜10個程度」と覚えておけばよいでしょう。

 

実際、日本食物繊維学会が刊行している書籍「食物繊維 基礎と応用」の中でも、「オリゴ糖を2糖からにするか、3糖からにするかはマイナーな問題である。」と記載されていますので、あまり神経質になる必要はありません。

 

「難消化性」オリゴ糖であることが重要

上述の通り、オリゴ糖は「単糖が2〜10個程度繋がったもの」です。ただ、全てのオリゴ糖がプレバイオティクス(善玉菌のエサ)になるわけではないということに注意してください。

 

プレバイオティクスの定義の中に「難消化性食品成分」という単語が使われています。この難消化性(=消化されにくい)というのがポイントです。つまり、オリゴ糖の中でも消化されにくいものしか善玉菌のエサにならないのです。

 

これは考えてみれば当たり前のことです。消化とは酵素などによって分解されることなので、消化されやすいオリゴ糖は容易に分解されて、体内に吸収されてしまいます。そのため、腸内細菌が生息している大腸に届かないのです。

 

例えば、砂糖の主成分であるスクロースという糖質は小腸で容易に消化・吸収されるため、大腸まで到達しません。これは日常生活でいくら砂糖を摂取しても、腸内環境が良くならないことからも理解できると思います。

 

このように、善玉菌のエサになるオリゴ糖は「難消化性(消化されにくい)オリゴ糖」であることを理解しておきましょう。

 

ただ、一般的な書籍やテレビ番組等で、「腸内環境を整えるオリゴ糖」と表現されている場合は、特に明示されていなくても「難消化性オリゴ糖」を指しています。また市販のオリゴ糖は、基本的には難消化性のオリゴ糖がほとんどです。

 

ただ、まれにイソマルトオリゴ糖や乳糖というオリゴ糖が含まれている場合があります。これらは比較的消化されやすいため、大腸に到達する割合は他のオリゴ糖より少ないことを把握しておきましょう。

 

ここまで述べてきたように、オリゴ糖とは単糖が2〜10個程度繋がったものです。そして胃や小腸で消化されにくいオリゴ糖だけが善玉菌のエサになります。市販されているオリゴ糖はほとんどが難消化性ですが、中には比較的消化されやすいオリゴ糖(イソマルトオリゴ糖や乳糖)が含まれている場合もあるので、購入する際はどのようなオリゴ糖が含まれるか確認するようにしましょう。

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