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アトピー性皮膚炎に対する乳酸菌発酵果汁の効果

アトピー性皮膚炎に対する乳酸菌発酵果汁の効果

アトピー性皮膚炎に対する乳酸菌発酵果汁の効果

この記事のポイント

 

アトピーに悩んでいる人はたくさんいます。私の知り合いにも悩んでいる人がいたので、そのつらさはよくわかります。

 

しかし、近年、「腸内環境を改善することで、アトピーや花粉症などのアレルギー症状が軽くなる」ということがわかってきました。そのため、「乳酸菌飲料や乳酸菌サプリメントの効果」を検証する試験が頻繁に行われるようになりました。

 

今回はそのような試験の一つとして、(株)ヤクルト本社 中央研究所が行った試験を紹介します。この記事を読むことで、腸内環境を改善することがアトピーに有効であることを実感できると思います。

 

 

(株)ヤクルト本社が行った試験:乳酸菌発酵果汁がアトピーに効く

冒頭に述べたとおり、乳酸菌がアレルギー症状を改善することは2000年頃から知られていました。また、柑橘類に含まれる「フラボン」という成分にもアレルギーを抑える効果があることが知られていました。

 

そこで、(株)ヤクルト本社の研究チームは、温州みかんの果汁をプランタラム乳酸菌(漬物などに含まれる乳酸菌)で発酵させた「乳酸菌発酵果汁」を作りました。そして、この発酵果汁のアトピーに対する効果を検証したのです。(参考文献:Biosci Microbiota Food Health, 2016, Vol.35, p.29

 

ちなみに、この乳酸菌発酵果汁は「ヤクルトのおいしいはっ酵果実」という名前ですでに売られている商品になります。

 

ヤクルトのおいしいはっ酵果実

 

試験の概要

<乳酸菌発酵果汁の準備>
温州みかんの果汁をプランタラム乳酸菌で2日間発酵させることにより、乳酸菌発酵果汁を作りました。その後、加熱殺菌することでプランタラム乳酸菌は殺菌されました。なお、この果汁100mLには、殺菌済みのプランタラム乳酸菌が100億個含まれています。

 

乳酸菌発酵果汁の準備

 

<試験の方法>

  • 軽度〜中程度のアトピー患者32名を集めました。
  • 肌が乾燥して症状が悪化しやすい10月〜2月にかけて試験を行いました。
  • 最初の8週間(10月〜12月):朝食後に乳酸菌発酵果汁100mLを毎朝飲んでもらいました。
  • 次の8週間(12月〜2月):この期間は乳酸菌発酵果汁を飲みませんでした。

 

試験の方法

 

そして、10月(乳酸菌発酵果汁を飲む前)、12月(8週間飲み続けた後)、2月(飲み終えてから8週間後)にアトピーの症状がどうなったか調べました。

 

驚きの試験結果

実際の試験では、アトピーの症状が改善したか患者さんに質問したり血液検査を行ったりしています。いずれにおいてもアトピーの症状が軽くなったことが示されていましたが、ここではそれらの結果は割愛し、実際の皮膚症状がどうなったかを紹介します。

 

下図を見てください。これは3名の患者の皮膚を撮影した写真です。

 

乳酸菌発酵果汁の効果

(参考文献「Biosci Microbiota Food Health」の図を一部編集)

 

10月(発酵果汁を飲む前)と比べると、12月(8週間飲み続けた後)ではアトピーの症状が改善していることがわかると思います。また、2月(飲み終えてから8週間後)でも、発酵果汁の効果が継続していることがわかります。

 

このように、温州みかんをプランタラム乳酸菌で発酵させた乳酸菌発酵果汁を8週間飲むことで、アトピー症状が改善することが示されたのです。

 

この研究成果を初めて見たとき、とても驚いたことを覚えています。次からは、当時の驚いた様子やこの研究結果に対する私の感想を紹介します。

 

私の感想

私がこの研究成果を最初に聞いたのは、2016年に開催された「日本食品免疫学会」という学会でした。

 

当時、製薬会社の研究員として勤めていた私は、この研究成果を聞いて「薬でもなかなか治らないアトピーが乳酸菌発酵果汁を飲むだけでこんなに改善するの??」と強い衝撃を受けました。実際、当時の資料を振り返ってみると、「皮膚症状めっちゃ改善!!めっちゃ効いてる」と興奮気味に書かれたメモが残っていました。

 

日本食品免疫学会のメモ

 

また、学会会場では発表者の人といろいろ議論させていただきました。そして、「飲み物でこんなに効くなら薬作らなくてもいいですね」と話したことを覚えています(当時の私は製薬会社の研究員ですが、、(笑))。

 

その後、自分なりに調べてみて、「プランタラム乳酸菌を加熱殺菌したこともよかったのでは?」と思いました。なぜなら、プランタラム乳酸菌はアトピーの症状改善に重要な「ビオチン」という栄養素を消費するからです。

 

プランタラム乳酸菌が生きていると、ビオチンを消費してしまうので、アトピーの症状はここまで改善しなかったのではないかと思いました。

 

 

このように、この研究成果は当時の私を大変驚かせました。専門家が見ると、「プラセボ(発酵果汁ではない普通のジュース)と比較していないので、試験としては不十分」という意見があるかもしれません。ただ、それを差し引いても、この効果は無視することができないと思いました。

 

まとめ

  • 腸内環境を改善することでアトピーや花粉症などのアレルギー症状が軽くなることは2000年ごろから知られている。
  • (株)ヤクルト本社 中央研究所が開発した乳酸菌発酵果汁を8週間飲み続けることで、アトピー症状が改善した。

 

腸内環境はアトピーや花粉症などのアレルギー症状と密接な関係があります。そのため、腸内環境を改善することはこれらの症状を軽く上でとても大切です。

 

私自身も長い間花粉症で悩んでいましたが、腸内環境を意識した食生活を心がけることで、症状はずいぶん軽くなりました。もしあなたがこれらのアレルギーに悩んでいる場合は、腸内環境を意識した生活を心がけてみてください。

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腸内環境の改善には「食生活」と「生活習慣」を見直すことが重要です。ただ、サプリメントで手軽に済ませたいという要望があるのも事実です。


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